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コシナがこれまでどのようなカメラを生産してきたのか、OEM生産品を含めその全貌は明らかではない。
そのコシナがかつて生産していたコンパクトカメラのひとつが、このCX-5。

ソビエト連邦の国営企業がコシナのコンパクトカメラCX-1のデッド・コピー機を生産、それも大量生産したことは有名である。数多のカメラのなかから何故ソ連はコシナの製品を標的にしたのか、これもわからない。
ジャンクで500円。
しかし完動品。
1980年発売のCX-1はプログラム電子シャッターを搭載したAEカメラであり、33mm F3.5の3群4枚レンズの目測4点ゾーンフォーカス機であった。
その上位機であるCX-2は35mm F2.8 5群5枚の明るいレンズを搭載し、オートワインダーCXWの装着が可能という、なかなか興味深いスペックをもっていた。
特長はそのデザインに有り、回転式のレンズ・ファインダーカバーを左へひねると、レンズとファインダーが現れ撮影可能状態となる。オリンパスXA(前年の1979年発売)のスライド式カバーに対抗したデザインだろうか。
CX-5はその生産年代をみるとCX-1およびその上位機であるCX-2の後継機となるが、スペック的にはより省略されたカメラである。
33mm F3.8の3郡3枚レンズを搭載したプログラムAE機でフラッシュ内蔵。1/30〜1/600秒。手ブレ警告LED表示付き。0.9m〜∞の3点ゾーンフォーカス。ASA64〜400手動切替。バッテリーは単4電池を使用。
とりたてて称揚すべきスペックではない。外観は特徴的な回転式レンズ・ファインダーカバーをCX-1(およびCX-2)から受け継いでいる。しかしそのデザインは凡庸なものとなってしまった。
CX-5には下位機種として単速・固定焦点のCX-5Fというモデルが存在するらしい。おそらく輸出専用モデルと考えられるが、この辺りの細かいモデル区分がコシナ製品の全貌把握を難しくしている。
また上位機種としてオートフォーカス機のCX-7 AUTO FOCUSが存在する。こちらは33mm F3.5の3郡4枚構成のレンズを搭載しているらしいが、この微妙に異なるレンズのスペックは何を意味するのだろうか。こちらは回転式ではなくスライド式のレンズ・ファインダーカバーをもっている。

モデルナンバーをみるとわかるように、3と4、および6が抜けている。これらのナンバーを持つ機種は存在するのだろうか。ちなみに11のナンバーを持つのはオートストロボである。コシナの謎は深まるばかりだ。
 Cosina 
 CX5
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COSINA CX5